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知り合いが夏休みを利用して東北地方に旅行に行った時のことです。
楽しかった旅の思い出にたくさんの写真を撮ってきた彼女は、写真の整理をしながらネガの数と写真の枚数が合っていないことに気が付きました。

写真屋さんで現像・プリントしてもらったもので、もしや入れ忘れかと思い、ネガの確認を始めました。
まもなくどのネガがプリントされていないのかが分かりました。
ある、水の澄んだ美しい池のほとりで写した１枚の写真が足りなかったのです。

数人で写した集合写真の中の一人の、首から上が写っていませんでした。
多分現像したお店の方が気を利かせて省いたのだと思います。

「どうしよう」
すぐに電話がかかってきました。
とりあえず実物を見せてもらい、首から上が写っていない人にはしばらく外出しないように注意して
何が起きていたのかを視てみました。

写真を撮った場所は観光名所にもなっており、非常に風光明媚なところです。
池もこの世のものとは思われないほどの美しさです。
ですが、その１枚だけは暗くどんよりした背景に
数体の良からぬモノが、首から上が無いその場所にかぶさるように写り込んでいました。

そう、そこは確かにこの世のものではないモノが出入りしている場所でした。
彼女たちはうっかりその場所に踏み込んでしまったのです。

気を付けなさいと言っても、どこでどういう遭遇をしてしまうのか、全てを見通すことなんてできません。
ただ、これだけは言えます。

美しい場所に惹かれるのは人間だけとは限らないのです。
見えない世界では人間が踏み入れてはいけない場所というのが存在します。
あなたも知らないうちにそこに踏み込んでいませんか・・・？